五木の子守唄について

数多い民謡中の傑作だと詩人北原白秋が激賞したといわれる
「五木の子守唄」は、昭和25年NHK夜毎おやすみ番組の
電波にのせたことによって全国に知れわたった。
古閑裕而編曲、ハモンドオルガンで奏されるメロディーの切々たる
哀愁は、戦後のすさんだ心にしみこんで全国に伝わり、
地元の五木村でも知らない中に一躍民謡中の花形となり、
今の日本の代表的子守唄となったのである。
(「五木村学術調査」から)
年端も行かぬ小娘たちは相良の城下人吉に、さては遠い上球磨、
中球磨の村々に出稼ぎに子守奉公にと出て行かねばならぬ。
見知らぬ馴れぬ所に暮らしては、母を恋い、父を慕うて、
つらい浮世の明け暮れを彼らが歌う哀切なる子守唄である。
誰しも生まれ故郷を恋い、母の子守唄をなつかしまぬ者はない。
郷土の歌として、私達五木の山里の家々には今日も唱いつづけている
正調五木の子守唄は、母の背に頬をつけた幼児の夢をさそうのである。
(原田門喜氏原作「五木の子守唄」から抜粋)














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